桜山軽便鉄道・雑記帳

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zoom RSS 沼尻鉄道残存車両・1981年中ノ沢温泉

<<   作成日時 : 2017/03/08 22:35   >>

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 1981(昭和56)年の秋に、会津地方を旅行しました。その際に、中ノ沢温泉で撮影した、沼尻鉄道の残存車両を紹介します。現在、猪苗代緑の村で保存されている、DC121、ボサハ12、ボサハ13の3両です。

■ 日本硫黄 沼尻鉄道(※)
・区間 川桁〜沼尻 15.6Km(福島県)
・軌間 762mm
・動力 馬力→蒸気・内燃
・開業 1913(大正2)年5月11日
・休止 1968(昭和43)年10月14日
・廃止 1969(昭和44)年3月27日
※ 日本硫黄耶麻軌道部(1913)→日本硫黄沼尻鉄道部(1945)→日本硫黄観光鉄道(1964)→磐梯急行電鉄(1967)

 1981(昭和56)年10月18日撮影

 当時、沼尻鉄道の終点、沼尻駅跡に程近い中ノ沢温泉に、沼尻鉄道の車両が保存されていました。鉄道廃止から10年以上、おそらく、特にメンテナンスもされることもなく、長らく放置されてきたのでしょう、状態は良好とは言えませんでしたが、現役時代を知らない私にとっては、非常に貴重なものでした。下写真の向かって左がボサハ13、右がボサハ12、その奥にDC121が置かれています。
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 DC121は、1953(昭和28)年に協三工業で製造された、C型のロッド式ディーゼル機関車です。端梁のゼブラマークが鮮やかに残っていました。隣の客車はボサハ13。
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 磐梯急行電鉄の社紋とナンバープレートが残っていました。社紋のプレートは、従前のものを裏返して利用しているようです。
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 ボサハ12は、1928(昭和3)年に丸山車両で製造された栗原鉄道サハ1403を、同鉄道が1067mmに改軌された1955(昭和30)年に、譲り受けたものです。入線後、連結器の位置下げや、ドア下のステップ設置などの改造が施されたようです。
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 ボサハ12と13では、細部に以下の差異がみられました。HOスケールで作り分けるには、どれも微妙な差異ですね。
 ・妻面のウインドウヘッダーの幅
 ・妻面下部両端の補強、端梁の形状
 ・側面ウインドウシルの形状
 ・妻面・側面のリブの数
 ・ドア手すりの取り付け位置(高さ)

 側面窓の保護棒は、沼尻鉄道入線後、いつの頃か取り付けられたもの。撮影時は錆びていたので黒く写っていますが、ブルーの塗料が残っていました。クリーム色の時代もあったようですが、最終時はブルーに塗られていた様です。
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 ボサハ12の社紋、形式番号、クイーンポストなど。ボサハ13の様な、塗装のひび割れは、まったく見られません。
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 同、 車内の様子。つり革の長さが揃っていないのはご愛嬌。
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 ボサハ13の出自、入線後の改造などは、ボサハ12と同様です(元・栗原鉄道サハ1404)。ボサハ12と比較して、塗装の退色やひび割れなどの劣化が著しいのはなぜでしょう。ドア横の定員、自重などの標記は、辛うじて読み取れましたが、社紋や形式番号については確認できませんでした。
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 ブルー部分の塗装が、激しくひび割れています。ボサハ13は現役時代の写真をほとんど見かけませんが、もしかしたら早い段階で休車状態となり、あまりメンテナンスされていなかったのかも知れない、などと想像しています。
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 ボサハ13の、クイーンポストと台車の一部。軸受けの蓋が失われています。
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 同、 台車の一部と出入り口下部のステップ。上述の通り、ステップは沼尻鉄道入線後に設けられたものです。
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 この状況では、近い将来解体されてしまうのではないか、と心配に思ったのが当時の正直な感想でした。焦燥感に駆られましたが、冒頭に記した通り、後に整備され安住の地を得ることができました。末永く大切に保存されることを、望みます。
おわり

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。懐かしいですねぇ。今井さんがご訪問なされた4・5年後に中ノ沢温泉へ車両を見に行きました。
初めて沼尻の車両を見る事が出来た嬉しさ、お世辞にも良いとは言い難い保存状態に唖然とした記憶が、お写真を拝見しながら蘇ってきました。
ついでに、中ノ沢温泉へ入る入浴料を惜しんで、車両を見ただけで帰ってしまった想い出も蘇ってきました(苦笑)。今と違ってひと風呂浴びる余裕が無かったのがつくづく残念です。(^^;

幸いにも、今はきれいな姿で保存されていますので、これからも大切にして欲しいですね。
みのる
2017/03/10 23:06
みのるさん、おはようございます。
毎日新聞社の「軽便鉄道」でこの保存車両のことを知り、訪れたものです。温泉とか、周囲の観光名所や美味しいものには目もくれず、廃車や廃線ばかり追っかけてました(^^;
同書には、野口記念館のボサハ14も載っていましたが、そちらは1979年の時点で、すでに消滅していました。
辛くも残ったこれらの貴重な車両、大切にしたいですね。
桜山軽便
2017/03/11 09:58

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