福井鉄道南越線・1981年2月・1

 1981(昭和56)年2月、廃線間近の福井鉄道南越線を訪ねました。全線10Kmに満たない、小ぢんまりとした地方私鉄路線でした。1960年代を彷彿とさせる情景が、残っていました。

【福井鉄道南越線】
・区間 社武生駅~粟田部駅 8.7 km (福井県)
 ※粟田部駅~戸ノ口駅 5.6 kmは1971年廃止
・軌間 1067mm
・動力 直流600V
・開業 1914年1月29日
・廃止 1981年4月1日

 撮影日:1981年2月22日

 土曜日の夕方、バイトを終えてから、北陸ワイド周遊券を購入し、急行「越前」で上野を発ちました。翌朝、終着の福井で、EF70が旧型客車を牽引する米原行き列車に乗り継ぎ、武生へと向かいました。

 武生到着後、まず、社武生から粟田部まで南越線全線に乗車しました。その後、各駅の様子を見ながら社武生に戻るという行程でした。ということでしたので、実際の撮影順序とは異なりますが、社武生から順に粟田部まで、各駅の様子など紹介して行きます。
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■社武生(しゃたけふ)駅
 社武生駅は、北陸本線武生駅の接続駅です。
 国鉄のホームから見た、連絡通路と社武生駅駅舎の様子です。「乗り換え情緒」がありますね。
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 社武生駅駅舎の正面。向かって左側に国鉄武生駅、右側に南越線のホームがあります。排雪は人の背丈以上あり、地面は未舗装でぬかるんでいます。
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 駅舎入り口上部の、アーチ状の飾り窓が良い雰囲気です。大半のガラスは失われていますが…。
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 出札口の周囲の様子。自動券売機なんてありません。国鉄運賃表には、東海道線の主な駅も記載されています。東京都区内 5500円。
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 時刻表と運賃表。列車本数は6:30~20:20まで16本。運賃は終点粟田部まで260円。広告に記載された電話番号(加入者番号)が3桁ですね。
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 ホームの端は雪に埋もれています。停まっている車両はモハ131。
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■福武口(ふくぶぐち)駅
 駅名が示す通り、北陸本線の向こう側にある福井鉄道福武線との接続駅でした。武生新駅(現・越前武生駅)と、地下道でつながっていました。
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 時刻表は、粟田部行きのものしかありません。社武生までの距離はわずか300mなので、利用客もいないのでしょうか。運賃は記載されています。
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■北府(きたご)駅
 ホームが、線路をオーバークロスする県道とスロープでつながっていました。
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 近くに工場や高校があり、その通勤、通学客のための駅だったようです。時刻表を見ると、停車するのは、朝7、8時台の上り2本と、夕方16、17時台の下り3本の列車のみです。
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■北府駅~村国駅(日野川鉄橋)
 北府の先で、線路は急カーブで東に向きを変え、日野川を渡ります。この鉄橋は歩行者、自転車用の橋として、現在も残っているようです。
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 次回は、村国駅~北村駅の様子をご紹介します。村国駅で待合室として利用されていた、モハ81(元南海)の木造車体もお楽しみに。
つづく

この記事へのコメント

やんしき
2020年06月21日 20:23
貴重な映像ありがとうございます。
南越線は私の生まれ故郷を走っていたので、たいへん懐かしく拝見させていただきました。
撮影された昭和56年は「56豪雪」と呼ばれた大雪で、福井城のお堀が排雪で完全に埋まったほどだったので、武生市内も2月の下旬なのにかなり雪が残っています。
今では南越線の名残も少なくなってしまったようですが、歴史を後世に残すため、これからもよろしくお願いいたします。
桜山軽便
2020年06月21日 21:45
やんしきさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
懐かしく思っていただけたとのこと、嬉しく思います。
あの年は豪雪だったのですね。道路などは除雪されていたものの、人の背丈ほどの雪に驚いたのを覚えてます。
廃止直前の一度きりの訪問でしたが、雪景色の中をのんびりと走るローカル線の旅を楽しむことができ、乗務員の方にも親切にしていただき、良い思い出が残っています。